佐津間城跡
中佐津間1-9
佐津間城跡(さつまじょうあと)

佐津間城跡は東側に大津川をのぞむ標高25メートルの台地上に築かれており、台地下の集落とは約9メートルの比高がある。土塁と空堀をめぐらせて、周囲を台地から遮断して郭を形成する単郭構造の城郭である。守備を主体としたようで、四方に張り出した構造の櫓台と、その櫓台を利用した横矢構造(侵入する敵を側面から攻撃できる構造。)が確認され、郭の入口となる虎口(敵の侵入に備えた城の入口。「小口」とも書く。)の跡も残っている。また、こうした入口が村落側にあることは、城と村落が一体の関係であったことも推定される。城の大きさは堀の外側で東西50メートル、南北76メートル、土塁の内側で東西21メートル、南北35メートルある。周囲には屋敷裏、北根郷屋、南木戸などの城に関係する小字名も残っている。
築造された時期は戦国時代(16世紀中~後半頃)と推定されている。