おしゃらく踊り≪市指定≫
軽井沢地区
軽井沢地区に伝えられる。お化粧をし、派手な長襦袢やきれいな着物を着て踊ることから、「おしゃれ」がなまって「おしゃらく」となったといわれている。小道具として手拭(豆絞り)や扇を使う。摺り鉦と締め太鼓、三味線による伴奏で「高砂」 「木更津」などの唄に合わせて、手踊りするものである。戦前までは小念仏踊りともよばれ、念仏講に由来する関東地方発祥の代表的な農民芸能の一つで、江戸中期以降に旅芸人などを介して流行し、幕末から明治期にかけて盛行して、結婚式などめでたい席で演じられた。厳しい農作業に明け暮れた生活の中での娯楽のひとつとして、活気に満ち溢れた当時の暮らしの様子を今に伝える貴重な無形民俗文化財である。
市内では、かつて木下街道沿いの鎌ケ谷地区にも残っていたが、現在は軽井沢地区のみに残っており、鎌ケ谷市おしゃらく踊り保存会(昭和58年1月結成)により、保存、継承、普及活動が行われており、昭和61年12月に鎌ケ谷市の無形民俗文化財に指定されている。県内で同じ系統の踊りとして松戸の万作踊り(県指定)、浦安のお洒落踊り(県指定)などがある。
昭和61年12月指定